満員電車でクックパッド株主とユーザの対話
「‥それでブックマークがいっぱいでね。そうなのよ。でもクックパッドのレシピばかりで‥」
朝の満員電車で、老婦人が友人との会話にひと段落つけたところだった。
「ちょっとよろしいでしょうか。クックパッドを使ってるとお話ししていたようですが、使い勝手はどうですか」
知り合いではなさそうな少し高齢の男性が声をかけた。
「実はクックパッドの株主なのですが、ネットをあまりやらないものでして‥他にも似たようなものがありますが、サービスとしてはどうなんでしょう。最近社長も変わって‥云々」
「普通ですよ、楽しく使わせてもらっています」
老婦人は訝ることもなく淡々と答えていた。
自分がその会社の商品やサービスを使わないけど、株主だという個人投資家は山ほどいる。でも見知らぬ人に利用者としてのユーザビリティをヒアリングするとはなかなかである。経験上エンドユーザーの評判が最終的に株価にはねると考えてるのかもしれない。
その会社のサービスや商品に興味を持ち、自分で納得できる情報を得て、売買を判断する。本来あるべき株主の行動の一端を見た気がする。